褥瘡(蓐瘡、褥創)とは、「床ずれ」とも言い、長期間にわたって寝たきりになる等して体がベッド等と接触する部分の血行が長期間不全となることで周辺組織が壊死してしまった状態です。褥瘡は、健康な体に一時的な外力が加わることで起こる「偶発性(突発性)褥瘡」と慢性的な「尋常性褥瘡」に分けられ、前者はその外力が除去されれば治癒されますが、高齢者が多くなる後者の褥瘡は治癒が難しいものです。
高齢者(特に要介護者)の方は、筋力が落ちて痩せてしまうことで骨ばっている部分に体重負担が集中しやすくなることや、加齢による皮膚組織の変化、一度寝たきりの生活になるとそれを脱することが難しい、といったことで褥瘡になりやすいです。
褥瘡の方のケアは、体圧分散寝具の使用、皮膚面の保湿と保清(清潔)、除圧・減圧(支持面の調整と体位変換)、栄養管理が主体となります。褥瘡のケアは、患部を清潔に保つ必要があるため、毎日洗浄しフィルムなどを使い湿潤を保つ必要があります。これらの行為は医療行為に該当するため、介護職員は行うことが出来ず看護師が常駐するホームを探す必要があります。