筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis。略してALSと呼ばれます)は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性(神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態)する病気のことで、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患です。
アメリカでは羅漢した有名人の名をとってルー・ゲーリック病と呼ばれることもあります。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の初期症状は主に「手足が動きにくくなるタイプ(およそ4分の3位)」と「しゃべったり飲み込んだりという口が動きにくくなる(およそ4分の1位)」の2タイプがあります。病気の進行は極めて速く、発症後3年~5年で約半数が呼吸筋麻痺を起こし、延命治療として気管切開による人工呼吸器の装着が必要になります。人工呼吸器装着後も麻痺は進行し、末期には眼球運動も麻痺し、本人意思の確認は極めて困難になってしまいます。
この病気が初めて報告されたのは19世紀でありながら原因は未だ不明であり、その治癒のための有効な治療法もまだ確立されておらず、日本では「指定難病」に指定されています。
※このように筋萎縮性側索硬化症(ALS)は医療機関との密接な連携等が必要になることから、他の「胃ろう」「ペースメカ装着」等と異なり、受入可能なホームも限定的になってしまいます。