一昔前までは、医療的な対応が必要な方もご入居可能な有料老人ホームをはじめとする高齢者向けの住宅施設の数はそんなに数が多くありませんでした。
しかし、ここ数年で『看護師が24時間常駐するホーム』や『医療機関が隣接・併設するホーム(医療法人が運営するホームも数多くあります)』が増えてきたことで、医療的な対応が必要な方もご入居いただけるホームも数が多くなってきました。
次の表は弊社にて取扱している有料老人ホームなどの施設の中で「看護師が24時間常駐」または「クリニック併設」のホームの登録数です。首都圏を中心に全国に医療対応可能なホームがあることがおわかりいただけるかと思います。
北海道/東北 | 東 京 都 | 神奈川県 | その他関東 | 中部甲信越 | 近 畿 | 中四国/九州 | 合 計 | |
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ご案内ネット 取扱施設数 | 93 | 687 | 611 | 679 | 213 | 429 | 118 | 2,830 |
内 看護師24時間常駐のホーム | 13 | 113 | 84 | 102 | 19 | 26 | 16 | 373 |
内 クリニック併設のホーム | 7 | 40 | 39 | 46 | 18 | 25 | 11 | 186 |
ここでは、『特集コーナー』として、弊社取扱ホームの中から、「胃ろう」「インスリン」「尿バルーン」などの、医療的依存度が高い方でもご入居可能なホームを地域別に探すことができるコーナーです。
上記のような「看護師24時間常駐」や「クリニック併設」でなくても、その方の医療的に必要な対応の内容(例えば、日中のみのインシュリン注射対応など)によっては、日中のみ看護師が常駐すれば入居可能となり、対象ホームはもっと多くなります(ご希望の方はお問い合わせください)。
※医師の判断や身体状況等により「対応可」表示があってもご入居いただけない場合もございますので、詳細はお問い合わせくださいませ。
気管切開
気管切開とは、肺に空気を送ったり痰を吸引したりするために、気管とその上部の皮膚を切開してその部分から気管にカニューレを挿入して気道を確保し、呼吸管理を行ったり分泌物の吸引を行ったりします。
喀痰(かくたん)吸引
喀痰(かくたん)吸引(単に"たん吸引"と呼ばれることもあります)とは、口腔内、のど、鼻腔、気管、気管支などに溜まっている喀痰(つば、鼻水、痰といった分泌物)を、吸引器などを利用して体外に排出することです。
糖尿病(インスリン療法)
インスリン(インシュリン)療法とは、膵臓から分泌されるインスリン(血糖を抑制する作用があります)の分泌が不充分になってしまう糖尿病に羅漢した方が、専用の注射器を使って定期的にインスリンを皮下注射することで血糖値を低下させる治療法です。
人工透析
人工透析(「血液透析療法」「透析」「人工腎」「血液浄化」と呼ばれることもあります)とは、腎不全に陥った患者が、血液の「老廃物除去」「電解質維持」「水分量維持」を行う腎臓に代わって血液の浄化を行うことで尿毒症になることを防止する医療行為です。
人工肛門(ストーマ)
人工肛門(消化管ストーマ[伸ばさずストマと呼ばれることもあります])とは、消化器系疾患などを患うことで大腸や小腸の一(全)部を摘出する等によって肛門の使用が困難になった時に、消化管や尿路を人為的に体外に誘導して造設する消化管排泄孔のことです。
在宅酸素
在宅酸素とは、呼吸器疾患などによって長期的に高濃度の酸素を吸入する必要がある方が、医師の処方指導の下で自宅などで日常生活をしながら、空気よりも高濃度の酸素を人為的に吸入する治療法です。英語名の「Home Oxygen Therapy」を略して「HOT」と呼ばれることもあります。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis。略してALSと呼ばれます)は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性(神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態)する病気のことで、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患です。
心臓ペースメーカー
心臓ペースメーカーとは、不整脈疾患や心不全などによって適切な機能を喪失した本来の心臓の刺激伝導系に代わって心筋を刺激し、必要な心収縮を発生させる治療に使用される医療機器です。「徐脈の一時的な治療・予防を目的とした体外式のもの」「恒久的な使用を前提とした体内植込み式のもの」の2つがあります。
中心静脈栄養(IVH)
中心静脈栄養(Intravenous Hyperalimentation。「IVH」「完全静脈栄養」と呼ばれることもあります)とは、「消耗性疾患や消化器疾患などで長期間、経口摂取が出来ない」「胃ろうなどの経腸栄養も行うことができない」方の中心静脈にカテーテルを留置して、『高カロリー輸液(TPN)』を注入して栄養を補給する方法です。
経管栄養(鼻腔経管)
経管栄養(鼻腔経管)とは、経口摂取(口からの食べ物や飲み物の摂取)が不可能あるいは不十分な患者に対し、鼻から消化管内に通したチューブを用いて流動食を投与する処置のことです。しかし、経管栄養(鼻腔経管)には再挿入時の誤嚥や、長期挿入での副鼻腔炎と言ったリスクが存在するため、長期に渡って必要な場合には胃瘻や十二指腸瘻を行うことが一般的です。
経管栄養(胃瘻[ろう])
経管栄養(胃瘻[胃ろう])とは、食物や飲料や医薬品などを口から摂取することが不可能または困難な方が、経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)と呼ばれる手術(最近では「胃ろう」そのものもPEGと呼ぶことがあります)で腹壁を切開して胃内にカテーテルを通して留置し、食物や水分や医薬品を流入させ投与するための医療的処置のことを指します(「胃瘻」そのものは胃に開けられた穴のことを指します)。
褥瘡(蓐瘡/床ずれ)
褥瘡(蓐瘡、褥創)とは、「床ずれ」とも言い、長期間にわたって寝たきりになる等して体がベッド等と接触する部分の血行が長期間不全となることで周辺組織が壊死してしまった状態です。褥瘡は、健康な体に一時的な外力が加わることで起こる「偶発性(突発性)褥瘡」と慢性的な「尋常性褥瘡」に分けられ、前者はその外力が除去されれば治癒されますが、高齢者が多くなる後者の褥瘡は治癒が難しいものです。
留置カテーテル(尿バルーン)
留置カテーテルとは、カテーテル(中空の柔らかい管)を尿道口から膀胱に通して体外に尿を排出する尿道(経尿道的)カテーテルを(寝たきりなどの理由で)長期留置することを言います。この留置カテーテルが体を動かした時(高齢者の方の場合は自身で取ってしまうことも)などに外れてしまわないようにカテーテルの先端部分を風船状にして膀胱内でふくらませて外れないようにしたものを「尿バルーン」と言います。