有料老人ホームで受けられるサービス

有料老人ホームというものは、いわば高齢者が住みやすいように配慮された建物(バリアフリーなど)に住むことが出来る「居住サービス」に加えて、入居されている方が、毎日の生活を豊かにそして快適に過ごしていただくために、食事や介護などのサービスが提供される施設である、といえます。
ここでは、有料老人ホームで受けられるサービスの内容（施設によっては一部行われていないサービスや、別途費用が必要なものも含まれます)について説明いたします。

有料老人ホームは高齢者の住まいの１つですから、まず各入居者に対して居住スペース(専用居室と呼ばれます)が提供されます。そして、食堂や談話室をはじめ、施設によっては温泉や茶室、シアタールーム・カラオケルーム・プールといった共用施設(入居者が共同で使用することが出来る施設・設備)が利用出来るサービスです。

多くの高齢者の方達と共に暮らす場が提供されることによって孤独感がなくなり、「単にサービスの付いた高齢者用の居住スペース」という以上に、仲間や新たな趣味が出来ることで「意義あるシルバーライフを過ごせる」というメリットにもなるのではないでしょうか。

なお、共用スペースはその施設に入居されている方全員が利用するものですので、ルールに従いマナーを守って利用しましよう。

一般型特定施設入居者生活介護の事業者指定を受けている介護付有料老人ホームではその施設スタッフによって、また、外部サービス利用型特定施設入居者生活介護の事業者指定を受けている介護付有料老人ホームや住宅型有料老人ホームでは委託先などの外部介護サービス事業者によって、介護サービス(入浴や歩行・食事・排泄などの介助サービスなど)を受けることになります。

入居時に要介護状態であってもそうでなくても、介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)の場合にはその施設のスタッフから提供される介護サービスの内容(職員の資格や費用なども含めて)、また、その他の場合には委託先の外部サービス事業者がどこなのか？等を確認しておく必要があります。

入居されている方が豊かにそして快適な日々が暮らせるように、各有料老人ホームでは独自にその特色を生かした生活支援サービスが行われています。介護保険の適用範囲外となるため、別途実費支払が必要になるケースが多いのですが、フロントサービス、買い物や諸手続の代行サービス、掃除などの家事サービス、最寄り駅までのバス運行サービス、レクリエーションの実施など便利なサービスが実施されています。

有料老人ホームでは食事の提供、食事やおやつの配膳・下膳、食事の時の介助(介護サービス)が行われます。また、食事の内容は、高齢者の栄養バランス等に配慮され、ホームによっては、イベント食や特別食といった名称でお誕生日などに特別な料理が提供されることもあります。

食事は毎日毎日のものですから、体験入居等のタイミングでその内容(飽きがこない、栄養バランスがとれているか等)や好き嫌い・患っている病気等に配慮がなされるのか？などを確認しましょう。

有料老人ホームは医療機関ではありませんので、有料老人ホームのスタッフが直接医療行為を行うことが出来ません。したがって、協力医療機関や嘱託医を定めることで、その協力・提携先医療機関の医師が入居者の方々の医療面をサポートします。なお、最近では、この協力医療機関が有料老人ホームと同一敷地(または建物)内にあるホームも増え始め、通院等に便利になってきました。

健康管理サービスでは、協力医療機関による定期健康診断や健康相談(実費支払いになるケースが多いようです)、ホームのスタッフによる生活指導(生活指導員)、リハビリテーション(作業療法士や理学療法士など)などが行われ、入居者の方々の健康の維持・増進を図っています。